
小川洋子『博士の愛した数式』(新潮文庫刊)
恋愛・人間ドラマ
博士の愛した数式
小川洋子新潮文庫 / 新潮社 / 2005-11-27 / 304ページ
ISBN 9784101215235
記憶が八十分しか続かない数学者と、家政婦、その息子。数字を交わす時間から、三人の関係をたどる長編小説。
版・巻を確認して購入先へこの本のあらすじ
家政婦の「私」が派遣された先には、新しい記憶が八十分しか持続しない数学者が暮らしていました。博士は「私」の十歳の息子をルートと呼び、身近な数字の中にある性質を二人に語ります。記憶の制約がある日々の中で、家政婦と息子が博士と過ごす時間を描く長編です。
読む前に知っておきたいこと
家政婦が語る博士との時間が中心で、数式そのものの解き方を学ぶための本ではありません。博士が見つける数字の性質と、それを聞く母子の反応を一緒に追うことで、知識を交わすことが人との関係にどうつながるかを考えられます。数学への得意不得意より、そのやり取りに関心があるかを入口にしてみてください。
EDITOR’S NOTE
この一冊を選ぶために
ここからは編集部の選書判断です。読みやすさや読後感には個人差があります。
- 家政婦の視点から、博士と息子との日々を追う長編
- 数字が人をつなぐ場面に関心がある読者への入口
- 数学の問題集や記憶障害の解説書ではなく、人間関係を読む小説
こんな読み方をしたい人に
人物の会話や日常の積み重ねを追いたい人に。理系の題材を含む人間ドラマを長編で読みたい場合には、短編ごとに登場人物が変わる『八月の銀の雪』『月まで三キロ』とは違う候補になります。博士と母子が過ごす時間に付き添う読み方を提案します。
今回は別の本がよさそうなとき
記憶が持続しないという制約が物語の中心にあります。喪失をめぐる題材を避けたい日や、数学の学習手順を探すときには、目的に合わない可能性があります。記憶障害を理解・治療するための医療情報としては扱わないでください。
- 読み進め方の目安
- 日々の読書時間に組み込みたいときの候補。まとまった時間がない日は、無理に読み切らず、気になるところで区切ってみてください。
- 文章の雰囲気
- 美しい文章
- 選書時に重視した読後感
- 心が温まる。すべての読者に同じ感想が生まれるとは限りません。
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書誌・参考情報
- 著者
- 小川洋子
- 出版社
- 新潮社
- 掲載版の刊行情報
- 2005-11-27
- 版・判型
- 新潮文庫
- 掲載版のページ数
- 304ページ
- 新潮文庫のISBN
- 9784101215235
版・ページ数・追加解説の設定を確認した情報源:新潮社『博士の愛した数式』新潮文庫版 ↗(確認日 2026-09-15)。出版社の内容紹介には、本文より詳しい展開が記載される場合があります。
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