初めてなら『鴨川ホルモー』、次に『六景』、最後に『燦燦』

万城目学のホルモーシリーズが気になるけれど、短編集を挟むべきか、完結編からでもよいのか分からない。この記事は、初めて読む人と、途中まで読んで久しぶりに戻る人のための案内です。初読なら、編集部は『鴨川ホルモー』『ホルモー六景』『ホルモー燦燦』の順を勧めます。謎の競技に出会う入口、周辺の人物を描く短編集、完結編と、作品の役割に沿って選べるためです。

すでに『鴨川ホルモー』を読んだ人は『ホルモー六景』へ、2冊とも読んだ人は『ホルモー燦燦』へ進むのが基本です。ただし、全巻の買い直しや、一度に3冊を揃えることは必要ありません。以下では、出版社が示すシリーズ上の位置づけと、それを踏まえた編集部の読み方の提案を分けて説明します。結末や人物のその後には触れません。

次の一冊を決める三つの確認:既読、関心、区切り方

  • どこまで読んだか:未読なら『鴨川ホルモー』。鴨川だけ既読なら『ホルモー六景』。両方既読なら『ホルモー燦燦』を次の候補にします。
  • 何を知りたいか:競技との出会いから追いたいのか、関わる人々の恋や日常を広げて見たいのか、シリーズの完結編を読みたいのかを分けます。
  • どこで区切りたいか:『ホルモー六景』は短編集です。ただし、短編だから設定を知らなくても同じように楽しめる、とは決めません。未読ならまず最初の作品の紹介を確認してください。

未読の人の入口:『鴨川ホルモー』

京都の大学生たちが、ホルモーという謎の競技に出会う物語です。KADOKAWAの作品紹介は、新入生が勧誘のビラを受け取るところから始まります。普通の大学生活と奇妙な競技がどう結びつくのか、その入口そのものに興味があるなら、この一冊を選んでください。

向く人として提案したいのは、奇妙な設定を最初から知りながら、学生同士の恋や競い合いを追いたい人です。『ホルモー六景』を先に選ぶより、まずシリーズの出発点を確かめたい人にも勧めます。刊行された順を暗記するためではなく、初めて知る楽しみを残すための順番です。

今回は別の本がよさそうなのは、現実の大学生活だけを描いた小説を探している人や、恋愛・集団での競争から離れた物語を読みたい人です。不思議な競技を受け入れられるかが、このシリーズを続けるかどうかの判断点になります。合わなければ、完結編まで読み通すことを目標にしなくても構いません。

鴨川を読んだ後、人物の側を広げる:『ホルモー六景』

KADOKAWAは『ホルモー六景』を、ホルモーにまつわるサブストーリーを描いた短編集と説明しています。作品紹介の中心は、競技に関わる少年少女たちの恋模様です。次の大きな出来事だけを急いで追うより、同じ世界を別の人物や出来事から見たい時の候補になります。

向く人として編集部が提案するのは、『鴨川ホルモー』の設定に関心を持ち、周辺の人々にも目を向けたい人です。まとまった時間を取りにくい時には、短編の区切りを使って少しずつ読む候補にもできます。各話の所要時間や読みやすさは人によるため、何分で読めるとは決めません。

一方、シリーズ未読で「短編集なら予備知識が要らないはず」と選ぼうとしている人には、今回は『鴨川ホルモー』を先に提案します。また、恋模様より競技の設定だけを知りたい人は、購入前に紹介や試し読みを確認してください。『六景』を挟むのは世界を広げるための編集部の推薦であり、飛ばすと理解できないという断定ではありません。

既刊2冊から先へ進みたい:完結編『ホルモー燦燦』

『ホルモー燦燦』は2026年6月24日刊行。出版社は『鴨川ホルモー』『ホルモー六景』に連なる第3作であり、完結編と位置づけています。公式の目次にはプロローグとエピローグの間に三つの篇が並びます。ここでは内容を先取りせず、シリーズを締めくくる作品という位置づけを、選ぶ手がかりにします。

向く人として提案したいのは、既刊2冊を読み、同じ世界の先を知りたい人です。すでに人物や競技に親しんでいるなら、最初の作品を必ず再読してからでなければ進めない、と考える必要はありません。再読したいか、未読の完結編へ進みたいかは、自分の関心で決められます。

今回は別の本がよさそうなのは、まだシリーズの出発点を知らない人です。「新しい本だから」という理由だけなら、先に『鴨川ホルモー』の詳細へ。既刊を読んだか曖昧な人も、あらすじの結末を検索して埋めるより、手元の本や読書メモから確認すると、未読部分を知ってしまうのを避けやすくなります。

久しぶりに戻る人は、全冊再読より「最後に読んだ本」の確認から

まず、覚えているのが『鴨川ホルモー』だけなのか、『ホルモー六景』も読んだのかを確認しましょう。鴨川だけなら六景、両方なら燦燦という次の候補が決まります。競技の名前は覚えていても人物をほとんど思い出せず、それが気がかりなら、持っている『鴨川ホルモー』の冒頭や自分のメモに戻る選択もあります。

これは再読の義務ではありません。最初の一冊から読み返す楽しみを選んでも、既読作品の細部は思い出しながら次へ進んでも構いません。未読の『六景』を「復習用の要約」として扱わないことが大切です。六景は独立した一冊の短編集で、鴨川の内容を短く説明する本ではありません。

購入前に確認する対象版:文庫2冊と単行本1冊

ここで紹介するのは、サイトに登録済みの以下の紙の本です。一作品を上・中・下に分冊したものではなく、シリーズの3作品です。同じ書名の別版と取り違えないよう、書籍詳細と購入先でISBNを確認してください。

  • 『鴨川ホルモー』:角川文庫、2009年2月25日発売、308ページ、ISBN 9784043939015。これは文庫版の発売日です。
  • 『ホルモー六景』:角川文庫、2010年11月25日発売、320ページ、ISBN 9784043939022。
  • 『ホルモー燦燦』:KADOKAWAの単行本、2026年6月24日発売、四六判・320ページ、ISBN 9784041165362。

ページ数が近くても、判型や構成は同じではありません。ページ数だけで読了時間や負担の軽さを比べず、初めて設定に入るのか、短編の区切りを使いたいのか、既読の世界へ戻るのかで選びましょう。価格と在庫は固定表示せず、購入先で現在の情報を確かめてください。

迷ったら一冊だけ詳細へ。まだ読まない本は保存する

初読なら『鴨川ホルモー』、鴨川だけ既読なら『ホルモー六景』、2冊とも既読なら『ホルモー燦燦』。下の紹介書籍から該当する一冊の詳細を開けば、あらすじや選書情報、Amazon・楽天への導線を確認できます。今すぐ読まない候補は、詳細ページの「読みたい」で保存できます。

シリーズ全体を見直したい時はホルモーのシリーズページへ、万城目学の別の作品も気になる時は著者ページへ。今は不思議な競技や青春群像劇の気分ではないなら、診断から選び直すこともできます。以下の参考情報で書誌・構成・シリーズの位置づけを確認し、向く人や読む順番の提案とは区別しています。